針供養豆腐いかなる悪事せし 宋 岳人
お針の仕事をする人たちが、一年間に使った古い、或は折れた針を神社に納め、お豆腐に刺して供養し、お裁縫の上達を祈るのが針供養でございますね。
白く柔かく、安くて栄養があって、いいことづくめのお豆腐……。
お豆腐は何のわるいこともしていないのに、この日ばかりは痛い想いをしなければなりません。
日本に生まれてきたことのありがたさを、大袈裟に言えば、お豆腐があるが故に、とすら思っている当マイクロフォンは、この句のようにお豆腐が可哀想でなりません。
でも、でも何も悪いことをしないのに、すこしも倖せになれないでいるひとも世の中には多くいるようで……、哀しいことです。
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