« 10月13日 | メイン | 10月26日 »
鳥渡る病者の花圃(かほ)のみだれつつ 古賀まり子
病いで自宅に臥せっております。大きな庭に秋の花々は美しく咲いてはいますが、手入れをすることができず、乱れたままです。かといって、誰か他人(ひと)に頼むというのも意に副いません。「あら、鳥が渡っていくわ……」開け放った窓の向こう、病いの床から秋の空を行く鳥が見えます。「鳥たちの故里はどこなのかしら……」独り胸の中で、絶え間ない自問自答の会話が続くようです。
この記事へのコメントは終了しました。
コメント