糸屑にまじる柳の一葉かな 永井荷風
晩秋の風にいちどきに散る柳の葉。
すぐ近くに来た冬に備えて、和服でも縫い直しているのでしょう。
すぐに凝る肩を左手で時折揉みほぐし、熱心に針を運んでいます。
ちらっと時計を見たりして、
<あら、もう五時……>
そろそろ夕飯の支度をしなければと思いつつ中々切りがつきません。
手元にまるく溜まった糸屑の中に、
<おや柳の葉が一枚>
<もう秋も終わりだわ……>
と呟いたりして……。
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